一人で夕焼けの始まりからゆっくりと眺めていると、NALA が現れた。
彼女は、僕の座っている岩の近くに腰を下ろした。
僕はさっと振り返り「hello」彼女は夕陽に映える健康的な笑顔で返してきた。
一瞬にして僕を虜にした、その澄んだ瞳。スマートな脚。
つい、「あなたの名前は?」「ナラよ」「ナラか。ナラといったら日本の古いまちの名前です。それはそれは美しい古いお寺がたくさんある。いい名前だ。」
照れ臭くなって夕陽に顔を戻した。勇気をふりしぼって
振り返り、「写真を一枚とってもいいですか?」
「いいわよ」
もっとアップで撮りたい・・・。
思いきって近づいた。
ツーショット。
そう、彼女はエスキモー犬のNALA 、横の女の子はジョイス。彼女はアラスカ大学の学生さんだ。ここの夕陽がきれいでたまに来るらしい。
ちょっとだけ話した。
ユースホステルに帰って鏡に映る自分を見て思った。
「こんな汚いひげ面の怪しい東洋人に突然話しかけられてよくぞ相手してくれたな。身の程しらなあかんな。気分は大学生やったわ・・・。ほんまに。」
ほんでちゃんと英語勉強しような、かたことすぎて引いたやろな彼女。
チャンチャン。
この記事に対するコメント